落ち葉
渇ききった落ち葉の上を歩くと、カサカサと小気味よい音がする。
水分を含んだいちょうの葉の表面に触れると、ヒンヤリと晩秋の冷たさが指に伝わる。
風に吹かれ、クルクルと舞う落ち葉は降り積もり、公園を鮮やかな彩りで染め上げて行く。
帰る家のある人間たちは、風に吹かれる落ち葉の波に乗って公園を急ぎ足で去って行く。
公園をねぐらとする野良猫たちは、木の葉のベッドの上で、眠たげに眼を細める。
公園に設置されたオブジェたちは、落ち葉に埋もれながら、静かに見守っている…
野良猫と、帰る家のない人間たちを…