木でできた海 (創元推理文庫)

木でできた海 (創元推理文庫)

■あらすじ
ラニー・マケイブは、自身が所長を務める警察署に連れられてきた犬を見てなぜか心動かされ、警察署内で飼うことにする。
ピットブルに似た外見のぼろぼろの犬は、首輪に「オールド・ヴァーチュー」というネームタグをつけていた。
やがて、その犬は警部の前でそっと息を引き取った・・・

■感想
なんでしょう、キャロル作品らしい、混濁した物語でした。
タイトルの「木でできた海」も意味不明だし、落ちの部分もわかったようなわからないような・・・
2時間サスペンスドラマのような、わかりやすい解決編は示されず、物語は混沌へ帰結する・・・みたいな;

おっさんである自分にとっては、過去の自分、未来の自分そういったもろもろの記述が、なぜか自分の黒歴史を呼びさまして懊悩する・・・といった感じで、なんとも不思議な作品でした;

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翻訳ものの作品で、訳者や編集者の方の善意からギャグを解説しようとする部分があるのですが、そこの表現がもう少し何とかならんものかと、この作品では特に思いました;