ネタばれ感想「トゥモローワールド」★★★★☆

 「子供が生まれなくなった世界」っていう設定を見た時点で、映画の内容がわかってしまった気になってしまいました。
 つまり、最近のハリウッド製SF映画にありがちな、コミック原作物で、超管理社会に暮らすスーパーウーマンが、社会システムに疑問を持って管理社会と闘う…みたいな物語。
 でも、この作品は違いました。
 原因不明で子供が生まれなくなり、イギリス以外の国が全て崩壊し、難民となって押し寄せて来ているため、国境を金網で封鎖しなければならないような未来のない世界(デストピア)が、第二次世界大戦のヨーロッパを思わせる沈んだリアルなトーンで描かれ、引き込まれました。
 冒頭でコーヒーショップがテロに合うシーンで度肝を抜かれ、後半の銃撃戦のリアルさには恐怖を感じました。
 物語としては、キー(にしても、分かりやすい名前;)が目的地にたどり着けたからといって、何も変わるわけが無いんたけど;
 映画全体にいい感じの緊張感が途切れる事無く持続して、飽きませんでした。
 意外とおすすめです。
 ただ、SF映画に未来的なガジェットを期待する人には向いていないですな。
 そんなもの全く出てきません;
 これは、戦争映画ですから…