生き物に名前をつけるということ

名古屋項水族館の大型哺乳動物(イルカ・ベルーガ)には、シャチのクー以外人間に親しみやすい愛称がつけられていません。
イルカには、アルファベット1文字(AとかMとかQとか...)、ベルーガには番号(3番とか...)だったりします。
それに対して、くじらの博物館ではシャチの「なみちゃん」を始めとして、全て愛称がつけられています。
(ずいぶん昔、九州のほうの水族館でゴンドウイルカのごんちゃんってのもいたなぁ;)

この違いは、水族館の性質の違いを如実に表していると思います。

名古屋項水族館は、海亀の研究などでも成果を上げている施設ですし、学術研究の場と言う側面が強い場所です。

くじらの博物館は、学術研究よりも観光スポットとしての側面が強い場所です。

そもそも、拾ったけど飼う予定がない犬や猫、たくさん生まれて人にあげる予定のある子犬や子猫には安易に名前をつけてはいけないと言われます。
名前を呼べば愛着がわき、その生き物との目に見えないきづなが築かれ、お互いに離れがたくなります。
つまり、名前をつけるということは、「名前をつけた生き物に対して責任を持って飼う」という決意表明と同じ意味を持つ行為なのです。
だから、飼えない子犬や子猫には番号などの無機質な呼び方をしなければならないのです。

くじらの博物館を始めとして、大型哺乳類などに名前をつける行為は、問題があるわけではありません。
ちゃんと責任を持って飼育しているのですから。

名古屋項水族館の学術性が、あえて記号的な名前を付けると言う行為に現れていると思うのです。

ただ、個人的には、「ベルーガ3番」ってのはないよなぁって思います。
せめて、「ベルーガ3号」ぐらいにしてもらった方がよいかと思います。
サンダーバード見たいに;(なんちて)